マカロン 第3話 ピィ、グゥ、キィ、ブゥ、レェ

絵本『マカロン』

クッキー「マカロン。ご飯採ってきたぞ。」

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クッキー「‥あれ、いねぇ‥。どこ行ったんだ‥?あいつ‥。」

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「おーーーいっ!!」

「誰か助けてーーー!!」

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ぐぅ〜〜〜‥‥‥

赤いマカロン「‥おい。誰だよこんな時に。」

ピンクのマカロン「ごめん私‥。朝ご飯まだ食べてなかったから。」

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緑のマカロン「僕もまだですぅ〜。ちょっと休憩しませんか?」

黄色のマカロン「あたしも〜‥。大声出してたら疲れちゃった。」

青いマカロン「‥‥このまま誰にも気づいてもらえなかったらどうしよう‥。」

ピンクのマカロン「でも、風で飛んできた葉っぱが大量にあるから、食べるのには当分の間困らないわ。」

マカロン達の足元には大量の葉っぱが。

妖精の少女「え?葉っぱを食べるの?」

黄色のマカロン「うん。なんで?」

妖精の少女「葉っぱって食べれるの?」

ピンクのマカロン「え?じゃああなた何を食べてるの?」

妖精の少女「何って、果物とか野菜とか?」

赤いマカロン「なんだそれ?」

妖精の少女「ええ?知らないの?じゃあ葉っぱ以外なに食べてるの?」

緑のマカロン「あとはお花ですかねぇ。」

赤いマカロン「最近南の方で咲いてる白い花食べたか?あの花の蜜を赤い葉っぱに垂らして食べたらうまかったぞ。」

妖精の少女「ふ〜ん。話聞いてたらなんだか美味しそうに思えてきた。」

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ピンクのマカロン「そういえばあなたの周りだけ明るいわね。」

妖精の少女「ふふん♪私太陽の妖精なの。あ、そうだ。名前言ってなかった。私アップルっていうの。あんた達は?」

5匹のマカロン『マカロン。』

アップル「ちょっと、何で皆同じ名前なのよ。」

その時ー。

青いマカロン「ねぇ、遠くの方光ってない?出口があるかも!」

緑のマカロン「行ってみましょう!」

5匹のマカロンとアップルが向かった先には、まるで星空のような光景が。

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ピンクのマカロン「わぁ‥。星‥?」

黄色のマカロン「キレーだねー!」

緑のマカロン「おそらく長靴に小さい穴が沢山開いていて、それが星に見えるんですよ。」

ぐぅ〜〜〜‥‥‥

赤いマカロン「またかよ‥。」

青いマカロン「うぅ‥。お腹減った‥。ごめん、少しだけ葉っぱ食べてもいい?」

アップル「‥‥。」

すると、アップルがポケットから何かを取り出した。

アップル「あの‥これ‥。」

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青いマカロン「なに?それ?」

アップル「りんごっていう食べ物。あげる‥。」

黄色のマカロン「おいしいの?それ。」

赤いマカロン「毒でも入ってるんじゃねえか?」

アップル「ムッ。じゃあ食べなくてもいいわよ!‥‥ちょっとは悪いと思ってるんだから‥。」

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ピンクのマカロン「‥‥ふふっ。じゃあお言葉に甘えて貰いましょうか!」

5匹のマカロンはりんごを一口ずつ口にした。

黄色のマカロン「おいしーこれー!」

緑のマカロン「感動ですぅ〜。」

赤いマカロン「意外にうめーじゃねえか。」

青いマカロン「こんなおいしいの初めて食べたよ。」

ピンクのマカロン「ありがとねアップル!」

アップル「へへっ。ねぇ、皆同じ名前じゃ紛らわしいからあだ名で呼ぼうよ。」

青いマカロン「あだ名?」

アップル「うん。青いあんたはブゥ。ピンクのあんたはピィ。黄色のあんたはキィ。緑のあんたはグゥ。赤のお前はレェ。」

レェ「お前とはなんだ!」

グゥ「グ、グゥですか‥。」

ブゥ「僕なんてブゥだよ‥。」

キィ「あたしキィ〜!」

ピィ「私は結構気に入ったわよ!」

りんごを食べながら、穴から見える光を見つめるピィ、グゥ、キィ、ブゥ、レェ、アップル。

初めて食べるりんごの美味しさと、星空のような光は、少しの間だけ不安や恐怖を忘れさせてくれた。

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第3話  ピィ、グゥ、キィ、ブゥ、レェ

おわり

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