クッキー「マカロン。ご飯採ってきたぞ。」
クッキー「‥あれ、いねぇ‥。どこ行ったんだ‥?あいつ‥。」
「おーーーいっ!!」
「誰か助けてーーー!!」
ぐぅ〜〜〜‥‥‥
赤いマカロン「‥おい。誰だよこんな時に。」
ピンクのマカロン「ごめん私‥。朝ご飯まだ食べてなかったから。」
緑のマカロン「僕もまだですぅ〜。ちょっと休憩しませんか?」
黄色のマカロン「あたしも〜‥。大声出してたら疲れちゃった。」
青いマカロン「‥‥このまま誰にも気づいてもらえなかったらどうしよう‥。」
ピンクのマカロン「でも、風で飛んできた葉っぱが大量にあるから、食べるのには当分の間困らないわ。」
マカロン達の足元には大量の葉っぱが。
妖精の少女「え?葉っぱを食べるの?」
黄色のマカロン「うん。なんで?」
妖精の少女「葉っぱって食べれるの?」
ピンクのマカロン「え?じゃああなた何を食べてるの?」
妖精の少女「何って、果物とか野菜とか?」
赤いマカロン「なんだそれ?」
妖精の少女「ええ?知らないの?じゃあ葉っぱ以外なに食べてるの?」
緑のマカロン「あとはお花ですかねぇ。」
赤いマカロン「最近南の方で咲いてる白い花食べたか?あの花の蜜を赤い葉っぱに垂らして食べたらうまかったぞ。」
妖精の少女「ふ〜ん。話聞いてたらなんだか美味しそうに思えてきた。」
ピンクのマカロン「そういえばあなたの周りだけ明るいわね。」
妖精の少女「ふふん♪私太陽の妖精なの。あ、そうだ。名前言ってなかった。私アップルっていうの。あんた達は?」
5匹のマカロン『マカロン。』
アップル「ちょっと、何で皆同じ名前なのよ。」
その時ー。
青いマカロン「ねぇ、遠くの方光ってない?出口があるかも!」
緑のマカロン「行ってみましょう!」
5匹のマカロンとアップルが向かった先には、まるで星空のような光景が。
ピンクのマカロン「わぁ‥。星‥?」
黄色のマカロン「キレーだねー!」
緑のマカロン「おそらく長靴に小さい穴が沢山開いていて、それが星に見えるんですよ。」
ぐぅ〜〜〜‥‥‥
赤いマカロン「またかよ‥。」
青いマカロン「うぅ‥。お腹減った‥。ごめん、少しだけ葉っぱ食べてもいい?」
アップル「‥‥。」
すると、アップルがポケットから何かを取り出した。
アップル「あの‥これ‥。」
青いマカロン「なに?それ?」
アップル「りんごっていう食べ物。あげる‥。」
黄色のマカロン「おいしいの?それ。」
赤いマカロン「毒でも入ってるんじゃねえか?」
アップル「ムッ。じゃあ食べなくてもいいわよ!‥‥ちょっとは悪いと思ってるんだから‥。」
ピンクのマカロン「‥‥ふふっ。じゃあお言葉に甘えて貰いましょうか!」
5匹のマカロンはりんごを一口ずつ口にした。
黄色のマカロン「おいしーこれー!」
緑のマカロン「感動ですぅ〜。」
赤いマカロン「意外にうめーじゃねえか。」
青いマカロン「こんなおいしいの初めて食べたよ。」
ピンクのマカロン「ありがとねアップル!」
アップル「へへっ。ねぇ、皆同じ名前じゃ紛らわしいからあだ名で呼ぼうよ。」
青いマカロン「あだ名?」
アップル「うん。青いあんたはブゥ。ピンクのあんたはピィ。黄色のあんたはキィ。緑のあんたはグゥ。赤のお前はレェ。」
レェ「お前とはなんだ!」
グゥ「グ、グゥですか‥。」
ブゥ「僕なんてブゥだよ‥。」
キィ「あたしキィ〜!」
ピィ「私は結構気に入ったわよ!」
りんごを食べながら、穴から見える光を見つめるピィ、グゥ、キィ、ブゥ、レェ、アップル。
初めて食べるりんごの美味しさと、星空のような光は、少しの間だけ不安や恐怖を忘れさせてくれた。
第3話 ピィ、グゥ、キィ、ブゥ、レェ
おわり
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